ロシアの夏の冷製スープ「オクローシカ」を食べたことがありますか

オクローシカ
グルメ

いま夏真っ盛りのウラジオストク。市内近郊のビーチや無人島にクルーザーに乗って出かける海水浴客がたくさんいます。日本の海水浴場では「三密」が気になるかしれませんが、ウラジオストクの場合、本当にたくさんのビーチや島があるので、場所を選べば、ほとんどプライベートビーチのようなもの。家族や親しい友人と一緒に、自分たちしか知らない、とっておきの場所を見つけて出かけます。

ところで、この季節、ロシア人は「オクローシカ」をよく食べます。夏の冷製スープで、具材は主にキュウリやラディッシュ、ジャガイモ、ハム、ゆで卵などです。

オクローシカ具材

スープはロシアの発酵乳飲料のケフィアやドリンクのクワス、サワーミルク、ミネラルウォーターなどに、マスタードを少々入れてつくります。

クワスというのは、ライ麦を発酵させてつくるロシアの伝統的な微炭酸飲料で、ちょっぴりアルコール分が含まれています。

オクローシカとボトルに入ったクワス

スーパーで買えますが、ウラジオストクの街角にもよくクワス売りがいます。

クワス売り

人によって好みがあるので、スープにするそれぞれの配分は変えます。私は爽やかな味わいのクワスが好きですが、旦那はサワーミルクが好きです。なかにはビールを入れる人もいます。私は見たことないですけれど、おいしいのかしら?

野菜もふんだんに摂れ、栄養があるので、オクローシカだけでも充分食事になります。付け合せとしては黒パンがいいかもしれません。暑い季節は食欲が減退ぎみになりますから、冷たくてさっぱりした具だくさんスープはおすすめです。

具材の野菜や卵などは、ほとんどダーチャにあるので、私たちは週末、ダーチャに行って野菜を採り、オクローシカをつくって食べます。オクローシカに必ず入れるディルもダーチャで採ります。

ダーチャで育つディル

ディルはロシアで古くから料理に使われているポピュラーなハーブで、枝分かれした葉や茎に爽やかな芳香があり、噛むとほんのり甘みがあります。魚料理との相性がよく、サーモンの香草焼きは代表的なメニューでしょう。

ディル

サラダにもよく使われます。そのまま野菜に混ぜてもいいですし、刻んでドレッシングに混ぜてもかまいません。

摘んできたディル

さて、オクローシカのつくり方ですが、私の場合、ゆで卵2個、キュウリ2~3本、ソーセージやゆで鶏のむね肉、ハムなどを300グラムほど、ゆでたジャガイモの中サイズを4~5個、ラディッシュの大きいのを4~5個を用意して、食べやすい大きさに四角く細切れにして、ボールに入れて混ぜます。

そして、ディルとマヨネーズは好みで入れ、塩とコショウ、マスタードで味付けします。キュウリが好きな人はキュウリを多めに入れたり、ベジタリアンはお肉を入れないなど、具材を自分の好みで調整します。タマネギを入れる人もいます。

具材にクワスを注ぎます

具材を混ぜ終えたら、各人が自分のお皿に好みの量を取り分けて、それぞれクワスやサワーミルクなどを自分の好きな配分で入れて、完成です。シリアルに入れる牛乳と同じくらいの量のスープがいいと思います。野菜のシャキシャキ感を味わいたいなら、食事の直前に手早く具材を混ぜるといいです。

日本でも食材は揃うと思いますので、ぜひ試してみてください。

ところで、私の家のダーチャは、パパが自分で建てると言い出したので、完成までまだかなり時間がかかりそうです。正直、いつできるかわかりません。もちろん、いまでも食事をするキッチンや暖炉などはできているので、調理はできます。庭の畑もあるので、ママは自分の好きな花を植えたり、野菜や果物も育てています。完成したら、両親はそこに住む予定です。

次回は、ダーチャで採れたベリーの話をしたいと思います。

(アンナ・モストワーヤ/ウラジオストク在住インスタグラマー)

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