ウラジオストクで極寒サーフィン えっ、いまですか?
先週、インスタグラムを見ていると、ウラジオストクから1枚のサーファーの写真が届きました。どうやら1月26日に撮った写真のようです。
→ウラジオストクから届いたサーファーの写真
この極寒の時期にサーフィンやるの? いまごろウラジオストク周辺の海は凍っているのでは?
驚いたので、現地旅行会社の日本海ブリッジのウラジーミル・ルセンコさんに尋ねると、「凍っていないところもありますよ。ウラジオストクでは冬でもサーファーはいます。数はそんなにいませんけれど」とのこと。いったいこのサーファー氏は誰なのか、調べてもらいました。
その人物は6年前にウラジオストクでサーフィン学校を始めたダニイル・フィリノブ(Даниил Филинов)さんです。沿海地方サーフィン連盟の会長も務めています。
同校サイトのトップページにこう書かれています。
「ВЛАДИВОСТОК – СТОЛИЦА СЕРФИНГА РОССИИ(ウラジオストクはロシアのサーフィンの首都だ)」
1月中旬、ダニイルさんは地元ウラジオストクのメディア「イブニング・ウラジオストク」で、以下の取材を受けていることがわかったので、その内容を簡単に紹介します。
Лови волну: зимний сёрфинг в Приморье
沿海地方で冬のサーフィン(2021.1.18)
記者はダニイルさんに尋ねます。「冬のサーフィンの醍醐味、スリルは何ですか」
彼は言います。「冬のサーフィンには特別な喜びがあります。海岸は雪の中にあり、海も波で白く染まるので、すべてが真っ白で美しい。海の下には暗礁や岩、海藻が見えます。ただし、氷が多いと、水温はマイナス2~5度になるので、長時間楽しむのは難しいです。
私が冬にサーフィンをした写真がメディアに載ると、多くの人が問い合わせてきます。ほとんどの人が初心者なので、さすがに彼らには5月以降の暖かい季節に始めることを勧めます。
写真では美しく見えますが、冬のサーフィンは確かに危険と隣り合わせです。低体温症や凍傷、痙攣のリスクがあります。ウエットスーツは100%身体を保護してくれません。少なくとも顔は常に無防備です。経験豊富なサーファーは、氷水との接触は最低限度に控えます。
2020年はパンデミックのために、多くの国内サーファーは、バリ島やアメリカ西海岸に行くことができなかったので、沿海地方やカムチャツカに現れました。私たちはロシアでは最高のサーフスポットを有していると信じています。日本海は内海ですが、波の質に恵まれています」
記者「ウラジオストクではどこでサーフィンができるのですか?」
ダニイルさん「ウラジオストクにはサーフスポットがたくさんあり、毎年新しい場所が生まれています。私の知るかぎり、100人くらいのサーファーがウラジオストクにはいますが、彼らはお互いにあまり干渉せず、自分の見つけたビーチで波に乗っています」
ダニイルさんがウラジオストクの主なサーフスポットとして挙げたビーチは以下のとおりです。
●ブフタ・パトロクル(Бухта Патрокл)…ウラジオストク市街からルースキー島に渡るルースキー大橋のたもとの東側のビーチ。
●シャモラ(Шамора)…ムラヴィヨフ・アムールスキー半島の東側に位置する市民に親しまれたビーチで、夏は海水浴客でにぎわいます。
●エマール(Емар)…シャモラビーチより少し北側にあるビーチ。
ここまでは、半島の東海岸にあるビーチで、地元の人なら誰でも知っていますが、以下のルースキー島のビーチは、サーファーだけが知っているスポットだそうです。
●ミス・アフレスティシェヴァ(Мыс Ахлестышева)…1月26日に彼がサーフィンをしたのは、ルースキー島の東岸にあるこの岬に近い入り江のようです。沿海地方水族館の少し南に位置しています。
●ブフタ・チェルニシェヴァ(Бухта Чернышева)…ルースキー島の南東部に位置するビーチ。
彼はルースキー島の南西にある離島のポボヴァ(Попова)島やレイネケ(Рейнеке)島にもサーフスポットがあると話しています。
というわけで、この時期、ウラジオストクでサーフィンするのはハードルが高いといえますが、5月以降は楽しめそうです。
最後にダニイルさんのサーフィン学校について紹介しておきましょう。同校では、夏のサーフキャンプを開催しています。ルースキー島でサーフィンをするだけでなく、カヤックやSUP(スタンドアップパドルボード)のレッスンを受けたり、キャンプやハイキングを楽しみます。開校時期は毎年5月~10月です。
Школа серфинга Swell(スウェルサーフィン学校)
コロナが明けたら、ウラジオストクで波乗りはどうですか? この話を聞いたら、きっと日本のサーファーたちは出かけるのではないでしょうか。
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