5月上旬、コスプレフェスティバル『Animate It!2021』が開催されました
5月1日から3日にかけて、ウラジオストクのコスプレフェスティバル『Animate It!2021』が開催されました。
Animate It!は極東ロシアで最大のコスプレイベントです。コスプレのみならず、ダンスや音楽、アニメ、漫画、ファンタジーノベル、SF、映画、コンピューターゲーム、ボードゲームなどなど、人気コンテンツのファンが集う毎年恒例のフェスティバルです。
【Animate It!2021】
イベント当日には、地元からはもちろんハバロフスクやアムール州など各地方から多くのコスプレイヤーが集まり、アジア系アニメキャラ、アメコミやディズニー、ヨーロッパのファンタジーキャラ、ゲームキャラなどいくつかの部門に分かれて競い合いました。アニソンをはじめとしたコスプレイヤーによるカラオケコンテストもあります。
会場は市内にあるコンサートホール「フェスコホール」。ホールの周辺はストリートアートで埋め尽くされています。
参加しているコスプレイヤーは18歳から20代半ばくらいの年代がメインです。コンテストである以上、出場するためには予選があり、衣装を身につけた写真を主催者に送り、選考に残ることが条件になります。
基本的に、衣装はオーダーメイドで手づくりです。新しくオリジナリティの高いキャラクターを選ぼうとすると、既製品ではつまらないからだそうです。
今回で14回目となる、ウラジオストクのコスプレフェスの立ち上げ時から運営に関わっている地元出身のアントンさんによると「今年はパンデミックの影響もあり、コスプレのテーマに終末観をイメージするものが多かった」そうです。
一般にロシアのコスプレフェスでは、シナリオがあってセリフも自作自演の寸劇や、バレエダンサーのデフィレのように、コスプレイヤーたちが自ら選曲した音楽に合わせ、身につけたコスプレ衣装をファッションショーのようにステージで披露するスタイルがあります。
衣装やテーマに合わせた映像を自分たちで制作し、バックに映しながらパフォーマンスを行うチームもあります。彼らのこのイベントにかける情熱や真剣勝負の姿が、訪れた観客を魅了しているのです。
ウラジオストクのコスプレ事情に詳しい関係者はこう語ります。
「日本のイベントに比べると規模は小さいけれど、3日間の開催中、毎日朝から夜までぶっ通しでコンテストが行われ、会場はすごい熱気です。その完成度やレベルの高さは息を呑むほどです」
コスプレの中身は時代によって少しずつ変わるそうです。最近の主流は、スパイダーマンなどのアメコミやヨーロッパのケルト神話の中のファンタジーキャラなどで、ゲームの格闘キャラも勢いがあるようです。
もはやコスプレ=日本のアニメではなさそうです。
コンテストが行われるステージの他、各コスプレイヤーたちが被写体となる撮影ゾーンや彼らのパフォーマンスを映像化した作品やグッズを販売するコーナーもあります。最初は手弁当で始めたイベントも、だんだんスポンサーが付くようになり、ゲームの人気コスプレイヤーはメーカーが主催するイベントの出演依頼もあるなど、プロとしての道も生まれているそうです。
本サイトではおなじみのインスタグラマーのアンナさんが会場を訪ねて、コスプレイヤーたちの写真を送ってくれたので、紹介します。
日本や韓国、中国などのアニメやゲームキャラのコスプレも多いようです。
スパイダーマンもいますが、あまり日本では知られていないヨーロッパのファンタジーノベルやゲームキャラもいます。
地元の人が会場の様子をYouTube動画で紹介していたので、ご覧ください。
アンナさんが代表を務めるHISウラジオストクでは、会場で着物のレンタルブースを出したそうです。浴衣や着物、和装のアクセサリーなどをレンタルしました。会場には着衣室があり、参加したファンの人たちも気軽にコスプレを楽しめたようです。
極東ロシアでは、ウラジオストク以外でも、9月にはウスリースク、10月にはハバロフスクで、同様のフェスティバルがあるようです。今回参加した多くのコスプレイヤーたちは、これらのイベントに出向くそうです。
来年はこの時期に合わせてウラジオストクを訪ねてはどうでしょう。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。