灯台と美しい森に覆われた秘密の島、アスコリド島をご存知ですか?
ウラジオストクは海の町。周辺に美しい灯台がいくつも点在しています。
本サイトでは、以前市内から最も近い場所にあるトカレフスキー灯台を紹介しました。セクシーゾーンの2020年カレンダーの撮影地のひとつです。
→トカレフスキー灯台の紹介記事はこちら
今回は、ウラジオストクから南東へ約50km離れたアスコリド島の灯台を紹介しましょう。ロシア沿海地方南部に位置する、高くて険しい海岸線と緑豊かな森に覆われた美しい無人島です。
島の周辺には野鳥やアシカが生息するコロニーがあり、シカがいます。夏になると、自然を満喫しにウラジオストクから行楽客が訪れます。
ナビゲーターを務めるのは「この週末にアスコリド島に日帰りで行ってきました」というウラジオストク在住のインスタグラマーのアンナさんです。
「この島には、1881年に建てられた古い灯台と新しい灯台があります。岬の先端に建つ古い灯台は過酷な気候ゆえに20世紀初頭には老朽化してしまったため、別の場所にふたつめの灯台が建てられました。
現在、どちらの灯台も稼働していません。以前は灯台を管理する人がいて、ふたつの灯台をつなぐ橋があったのですが、いまは壊れてありません。そのため、古い灯台のある岬に行くには、ロープを使って崖を登らなければなりません。
その日、若い男性たちのグループが崖を登っていく姿を見ましたが、そこまで勇気のない私は、新しい灯台のある崖の上から眺めることにしました。
この島には歴史があります。1867年、島で金鉱が発見されました。すると、大勢の中国人が発掘のためにやって来ました。アスコリド島の中国名は「青島」でした。金の採掘事業は第二次世界大戦の直前まで続きます。当時、ロシア沿海地方では金以外にも、海産物やコンブなどの資源が中国人によって密漁されました。
もうひとつは要塞としての歴史です。1938年に「砲台♯26」という堡塁が築かれ、ウラジオストクを海からの攻撃から守る機密の軍事拠点となりました。
現在は現役ではありませんが、180口径の大砲(射程37km)のある艦砲台や地下通路の跡地が見学できます。
このような砲台は、沿海地方には3つあり、そのうちのひとつは、現在博物館になっているルースキー島のヴォロシーフスカヤ砲台です。
アスコリド島には山が3つあり、最も高い場所の標高は358mで、防空施設のレドーム(レーダードーム)の跡地もあります。
島内は深い森に覆われていて、散策が楽しめます。
冬の間は閉ざされてしまうので、手つかずの自然が残っているからです。
アスコリド島へのアクセスは、船で行くしかありません。ルースキー島の近くのマリーナからボートで所要片道約2時間。ただし、無人島ですから定期船はないので、ウラジオストクの人たちはSNSで8~10人くらいのグループを集め、クルーザーやボートをチャーターして行くのが一般的です。
日本の方はなかなかそういうグループに入ることは難しいと思いますので、現地の旅行会社が企画するツアーを使うのがいいと思います」
たとえば、日本の旅行会社であるHISのウラジオストク支店では、この種の現地ツアーの企画催行を受け付けています。日本語での問い合わせや相談も可能です。
HISウラジオストク支店
ウラジオストクには、まだ知られていない秘密のスポットがたくさんあります。いま新型コロナウイルスの影響で、ウラジオストクに行くことができませんが、行ける日のために情報収集や準備はしておきたいものです。
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