ウラジオストク港の氷の海に白イルカとアザラシが現れました
ウラジオストクの周辺の海はまだ凍っています。
1月下旬に届いたこの写真は、外海からウラジオストク港に入るトカレフスキー灯台のあたりで撮られたものです。高い鉄塔の左に小さな灯台らしきものが見えますね。
この灯台の近くの海の氷の合間から姿を現したのがシロイルカです。
アザラシも現れました。
これらの写真を送ってくれた日本海ブリッジのウラジーミルさんによると、シロイルカは新しいウラジオストクのシンボルになっていて、多くの市民がトカレフスキー灯台にイルカやアザラシを見に行くそうです。
ウラジオストクの人たちの間でこれほどイルカなどの海洋動物が愛されるようになったのは、ひとつの出来事がきっかけでした。数年前のことです。
ウラジオストクの東方のナホトカに近い海域に、ある業者が海外の水族館に売るため、オホーツク海で捕獲した多くのイルカやシャチを収容していました。
しかし、現地の動物愛護団体がそれを見つけ、大騒ぎになりました。人々はそこを「イルカの刑務所」と呼びました。その知らせは大統領府まで届いたそうです。
その結果、イルカたちは解放されました。この事件がきっかけになり、ロシアの新しい法律で海洋動物を捕獲することは禁止されました。
実は、このとき解放されたイルカたちは、その後もウラジオストク周辺の海域に留まり、オホーツク海に帰りませんでした。餌となる魚も豊富なことも理由です。こうしてウラジオストクでは人間の目に触れる場所で、イルカたちが自由に泳いでいる姿が見られるようになったのだそうです。
この写真を撮影したのは、現地在住のプロカメラマンのブロヒン・アントン(Блохин Антон)さんです。
彼はウラジオストクをテーマにしたさまざまな作品を撮っています。
最近のウラジオストクの雪景色の様子を撮った彼の作品をいくつか紹介しましょう。
これはウラジオストクの中央広場の新しい教会からの眺めです。この教会はスパソ・プレオブラジェンスキー大聖堂といって、最近建てられたウラジオストクの新しい顔のひとつです。屋根の上の十字架の形は、ロシア正教特有のもので、十字の上に短い横棒、そして下に斜めの棒が加えられています。
こちらはその教会の背後から港に向けた眺めです。
ロシア建築の並ぶ市内の通りです。
手前に見える銅像はレーニン像で、その先にウラジオストク駅、その背後に見えるのは金角湾大橋です。この写真は、ソ連=レーニン像、ロシア帝国=ウラジオストク駅、現代ロシア=金角湾大橋と3つの時代のシンボルが並んでいて興味深いです。
最後に、今年の初めにオケアン大通りの上空から撮られた動画もお届けします。
これを撮ったのは、ウラジオストクでビデオ制作の仕事をしているワシューキン・アレクセイさんとワシューキナ・カチャーさんのご夫妻です。
ウラジオストクは自然や建築など、とてもフォトジェニックな街です。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。