中央広場の週末フリーマーケットは新鮮なハチミツや地元食材が並びます
先週末に寒波に襲われ、氷の町に様変わりしたウラジオストクですが、その1週間前の11月15日の日曜日に中央広場(Площадь Борцов за власть Советов)で今年最後のフリーマーケットが開かれました。
場所はスヴェトランスカヤ通りに面した広場で、正式名は「革命戦士広場」といいます。南側は港で、北側には帝政ロシア時代に建てられた美しい洋館が並んでいます。フリーマーケットが開かれるのは4月から11月までです。
その一部始終をウラジオストク在住のインスタグラマーのアンナさんがインスタグラムのIGTV動画で報告してくれました。そこには近郊の農家が運んできたロシア産の新鮮なハチミツやハーブ、肉、魚、野菜、そしてパンやお菓子など、あらゆる食材が売られています。彼女によれば「ここで売っている野菜はスーパーのものより新鮮」だそうです。確かに、土だらけのニンジンやジャガイモを見れば、採れたてを運んできているのだとわかります。
まずは彼女の動画をご覧ください。
https://www.instagram.com/tv/CHmIUNpglHy/?igshid=fw6eu9ibodbp
この動画でアンナさんはマーケットを一周しながらたくさんの食材を紹介してくれています。ロシアでは市場でもスーパーでも明朗会計で、すべての商品に値札が付いているので、それぞれの食材がいくらくらいかわかります。彼女も話すように「日本に比べると高くない」です。
では、彼女が案内してくれたマーケットの食材を挙げていくことにしましょう。すべてを説明することはできないかもしれませんが、書き出してみます。
●ロシア野菜…キャベツやタマネギ、ジャガイモ、ニンジン、カボチャに加え、ボルシチに使うビーツがあります。アンナさんは「ダーチャでカボチャを栽培しているので、家に100個くらいある」と話していましたが、ロシア人はカボチャが好きなんですね。キュウリやブロッコリー、トマト、ピクルス、ニンニク、ショウガもあります。森でとれるさまざまな種類のキノコもあります。
●ハチミツ…ロシアにはたくさんの種類のハチミツがあります。彼女が話した「グリェチカ(Гречка)」はソバの花の蜜です。また「リーパ(липа)」はシナノキの花の蜜だそうです。ハチの巣もそのまま売っていました。相当濃厚そうです。
●朝鮮五味子…赤い実の生薬で、ロシアでは「リモンニク(Лимонник)」と呼ばれています。紅茶に入れたり、料理に使ったりします。
●チャーガ(ЧАГА)…茶色の塊で、白樺に寄生するキノコの一種で「シベリア霊芝」と呼ばれる健康食品で、お茶にして飲みます。
●ハーブティー…ロシアではさまざまな植物の葉やベリー、フルーツをミックスし、ハーブティーにして飲みます。ヤナギランの葉と茎を発酵してつくるロシアの伝統飲料イバンティー(иван чай)も売っていました。
●フレッシュジュース…アンナさんはカボチャジュースを飲みたいと話していましたが、ニンジンやリンゴ、コケモモなど、いろんなフレッシュジュースが売っています。ロシアで有名なシラカバジュース(シラカバの樹液)もありました。
●松の実…ロシアでは松ぼっくりの中に入っている松の実を食べます。そのままでも食べるし、サラダにもよく入れるそうです。
●海鮮…新鮮なエビやホタテ、ムール貝、干し魚ではニシンやイワシ、そしてビールのつまみにぴったりのサーモンの燻製、カムチャツカでとれた冷凍カニもあります。サハリンなどでとれたイクラもそうです。
●肉類…ハムやソーセージなども豊富にありました。
●お惣菜…ロシアの揚げパンのピロシキは、ソーセージやマッシュポテト、卵入りなど具の種類も豊富です。コリア系住民もいるので、韓国風のお惣菜であるパンジャン(彼女は韓国風サラダと話していました)やキムチも売られていました。
●ロシア料理の調味料…ボルシチをはじめ、ロシアや中央アジア、コーカサスの料理に使う調味料やスパイスも豊富に揃います。
●中央アジア産のドライフルーツやナッツ類…中央アジア系の住民もいるので、豊富な種類があります。
●お菓子…ロシアの市場ではキャンディやクッキーなどは量り売りです。またロシアの伝統菓子ブリャーニキやトルコ菓子の練乳入りクルミ型クッキーのオレーニキなども売られていました。
中央広場のフリーマーケットを訪ねると、ロシアの食材の世界をひととおり知ることができるでしょう。ウラジオストク旅行を計画する際は、日曜日をはさんだ日程にするのをおすすめします。
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